事実

熊本の六車家

2013/01/19

津奈木町史に熊本の六車氏に関する情報が記載されていました。以下詳細です。

加藤氏の家臣であったことを明らかにしうる家筋が、現在津奈木に二家ある。六車家と鳥居家である。六車氏は中世頃、讃州（香川県）の六車城に拠っていた土豪である。長宗我部元親の四国統一の際、追われて流浪の身となり、加藤清正に仕えるようになった。清正が肥後半国の領主として、天正16年(1588年)5月肥後国入国の時、六車新右衛門家昌も清正に従い肥後に来た。新右衛門以前の系譜については、徳永（本家東京杉並区・分家水俣市在住）六車両家の明治初年の火災による焼失で、現在明らかにすることはできないが、元和8年（1622年）の「加藤家御侍帳」の中に、加藤右馬允与力として、
五百石　六車孫右衛門
二百石　六車喜介
の名が記録されている。

喜介が別名半三であり、後年の名が新右衛門である。孫右衛門は喜介（新右衛門）の弟であるとの伝承がある。喜介もともと500石の知行であったのが、なにかの失策で忠広の時200石に削減されたという。

加藤清正黒印状（紙切）
宛行所領　為替地　八代郡三ケ井上村之内ヲ以　五百石遣之候　可抽忠懃之状如件
慶長六年十月三十日　清正
六車半三　とのへ

慶長5年(1600年)10月以降、小西行長の所領であった宇土・益城・八代の三郡は清正領となったので、翌慶長6年(1601年)10月、新右衛門は八代郡へ所替になった。初代新右衛門・二代新右衛門・三代源右衛門・四代政右衛門の墓は、八代市の悟真寺にある。西の迫にあるこれら四代の碑は、後年六車家が八代から津奈木に移り住むようになった文化14年（1817年）に建てられた。

出典：津奈木町史

2012/09/16 追記

加藤清正侍帳というものがあり、三番、500石に「六車孫衛右衛門」の記載があるのですが、200石のところにも「六車喜助」の記載がありました。さらに、三番、413石6斗8升1合に「安富重右衛門」との記載もあり、讃岐との関係性が高そうだと思いました。

参考：加藤清正侍帳

2012/01/30 記述

ネットで調べていると熊本県で「むぐるま」がヒットすることがあります。何故かなと思い、さらに調べてみると以下のサイトに加藤家の家臣として「六車孫右衛門」という名が記載してありました。この方の子孫の方が繁栄しているのでしょうか。

参考：加藤家家臣団

さらに「六車孫右衛門」で検索すると「六車新右衛門」という名前もいます。細川家の家臣に連なるようです。「六車」自体が熊本から生まれた名前ならば、「香川」の「六車」と関係はないと思いますが、細川家が関係しているとなると案外「香川」から移ったのかもしれません。

参考：肥後細川藩・拾遺：新・肥後細川藩侍帳【ふ】の部