ブログを辞めた

観光ブログを戦略的撤退することに

細々と続けてきた北海道ブログを辞めました。戦略的撤退です。戦略的は冗談で、このコロナ禍の中感染リスク感染させるリスクが怖く、行動するのが難しいこと、そして、モチベーションの低下が大きな理由です。戦略も何もなく、尻尾を巻いて逃げ出しました。

もう育てられません

コロナ禍ではほぼ外出することがなかったので、記事を新たに追加することがなく、既存の記事は古いまま。鮮度が悪いせいか、年々掲載順位が下がってきていることに気づきました。大手サイトや公的な機関が手を出さない・手を出せない内容の記事はある程度順位を保っていましたが、それら以外は軒並みもっていかれたのです。ブログはストックコンテンツと言われ、時間を掛けて育てる価値があると言われていましたが、この結果じゃ厳しい。あ~もう育てられないと限界を感じました。

ダメだこりゃ

ブログの目的として、道外の観光客を北海道に引き寄せるための情報を掲示し、集客することで収益を得て、活動資金とする。さらに情報を増やし、北海道の観光情報を掲載する無二のブログにすることを目指していました。だが、頓挫した形です。ダメだ、こりゃ。目的を達成できないし、収益も得られないしとジレマンに陥り、投げ出しました。ドメインのM&Aという方法もありましたが、愛着はあったので、閉鎖を選ぶことに。そんなことがあったので、失敗の記念にこれまでを振り返り、記録にとどめ、今後の戒めとします。

情報のマネタイズの失敗

活動資金を得るため、情報をマネタイズする方法を手探りでやってきました。人と絡むのが得意ではないので、積極的なsns展開(実際やってみて無理だと悟った)やリアルの人間関係攻めは難しく、たどりついたのがアドセンスアフィリエイト。マネタイズに成功している人はスゴい成果を上げているので、もっと色々な方法があったんでしょうが、この2つくらいしか思いつきませんでした。今回初めて挑みましたが、成功させるのはなかなか難しいというのが印象です。それで、その界隈の有名な方々の手法を真似ることから検討しましたが、私にはフィットしなかったので、そのまま独自路線をとる形に。

苦労の割に儲からなかったアドセンス

アドセンスについては収益に直結すると言われるpvを増やすために、中身の濃い記事を増やし、更新頻度をあげるというありふれたやり方を実践。ただ、基本ではあります。seoを意識しつつ、タイトルまわりの工夫ページ構成他サイトと被らない単語選びなど戦術はありましたが、今となってはそれが機能していたのかはわかりません。さらに、頻繁に変わるseoに対応しなければならず、イタチごっこのような感じでした。それでも、一番多い月には20万pv超えを達成。北海道の繁忙期がpvのピークで、諭吉様が5人ほど遊びに来てくれました。ただ、苦労した割には多くないんですよね。しかも、収益を倍にするにはpvも倍必要ということになります。ピークでそれなので、閑散期は悲惨です。私のブログはそれが11~12月でした。まぁ、北海道観光の谷間ではありますが。

難しいアフィリエイト

アフィリエイトは主に、書いた記事の地域と宿泊施設を組み合わせて掲載。じゃらん楽天トラベルbooking.comを使い、日本と海外の両方から収益を得ようと考えました。この中で一番収益を稼いでくれたのは楽天トラベル。いい時で30,000ポイントくらいです。じゃらんはたまに収益が発生するくらいで、なんでこんなに大きな差があるのか不思議でした。やっぱり、楽天経済圏の影響なんですかね。あと、一番単価が良いのがbooking.com。主に海外からの観光客、そして、日本在住の海外から来た方々が使っている印象です。1件の成果で、1,000円とか3,000円とかとれるのは快感ですよ。その分、あまり頻度はありませんでしたが。

この他、食べ物の記事の場合はその食べ物に関連する通販のアフィリエイト、観光地でアクティビティがありそうなところは体験などのアフィリエイトをからめ、カエレバを経由し、バリューコマース・もしもアフィリエイト・A8ネットなども使いました。収益は発生するものの、総合的に考えるとうまくいきませんでした。アフィリエイトは商品がなくなったり、宿が掲載をやめたりするとリンク先がロストします。そのため、リンクの削除や張替えという作業が発生。リンク先があって初めて、収益が発生するので、その対応が地味に大変でした。

記事の書き方の失敗

アドセンスとアフィリエイトを活かすには、記事の書き方もアグレッシブじゃなかったと思います。最初は個人目線の書き方でした。ただ、個人ブランディングができている状態ではないので、これでは書きたいことを書くだけのただの個人ブログだなと思い、路線を変更。個人の感情などはなるべく入れず、事実と思われる言葉を組み込んで記事を作成し、googleからの信頼upを目的に取り組みました。そして、移動が楽な都市部の記事だけでなく、移動が大変なため、あまりピックアップされない地方の情報も同じような品質で揃えたのです。結果的に、検索結果画面の1ページ目の一番目を筆頭に、上位に表示される記事が増えていきます。

しかし、一方で、アフィリエイトの成約率は低調のまま。露出してもうまくいかないことから、アフィリエイトを活かす文章の書き方に適っていないのは間違いなさそうでした。地域を縦軸に、自然食べ物・温泉・観光地などを横軸にして、網羅的に紹介する記事を増やそうとしていたので、そういう書き方はアフィリエイトと相性がよくないのかもしれません。体験記事や解説記事のようにゴールを設定してから、内容をどう表すかではなく、ついでだけどこういうのあるよ的な出し方でしたから。興味をひかせるのではなく、興味がある人のみが行動する仕組みでした。こういう設計は本当に難しい。私は素人の域を脱せませんでした。

web設計の失敗

設計通りに最後までその方針を貫くことが悪い訳ではないのですが、最初の設計の不味さのために後々まで響いた失敗がいくつかあります。ブログはwordpressを使い、オリジナルテーマで作成しました。この時、今後のことを考慮せずに作ってしまったため、後からの変更が難しい箇所が散見されることに。育てるコンテンツなんだから、ここは柔軟に作れよと昔の自分の言いたいです。あとは、画像の縦横サイズなんかもそう。投稿数が少ない時はいいんですが、投稿数が多くなってくると大変です。最初に最低サイズで運用を始めたため、後々画像を大きくしよとすると手動で差し替えを行わければいけませんでした。ある程度の大きめのサイズで、width100%表示で縮小対応にしておければと後悔しています。

後はプラグイン関連も運用のハードルを上げるものが生まれてしまいました。いくつかあったのですが、その中でも決定的だったのがAll in One SEO。ワードプレスの記事の見出しとは別に、ページのタイトルとタイトルタグにAll in One SEOで作った見出しを使用していたのですが、これが途中から仕様が変わり、管理画面で修正しても変更されないのです。おっかしいなとphpmyadminで見てみると別のフィールドに記載されているのを発見。そこを直すと画面にも反映されます。ということは、タイトルやタイトルタグの文章を直すためには、いちいちphpmyadminに入って探さなくてはいけません。これにも嫌気がさしたのを思い出しました。

逆に得たもの

ブログとしては、日本語・英語・繁体字とターゲットになりそうな言語毎にページがあり、総ページ数が2,000ページ。英語と繁体字はgoogle翻訳を使いながら自力でなんとかしましたが、誤訳や不正確な内容が多々あったかもしれません。しかし、ネット上には詳細な記事が少ないみたいで、英語を主に使う方々は熱心に読んでいるようでした。そんなブログづくりを経て、逆に得たものは、露出の大切さ・北海道の素晴らしさの再認識読者像の把握です。これにお金が名を連ねていないのが残念。それ以外にもweb的なものや技術的なものは得られましたが、メリットとして感じるのはこの3つくらいですね。

1つ目は記事を書いたことにより、写真や動画を使いたいとお声がけがいただいたこと。もちろん有償です。無償のオファーも多いのですが、画像を書き出す手間や権利のことを考えると煩わしいので、基本お断りすることに。2つ目は言わずもがなですが、世界中から注目される北海道、あちこちに魅力があります。それらに触れることができたのは楽しかったですね。3つ目はGoogle Analyticsのデータ的な動向、お問い合わせやsnsからの質問のやり取りから、読者を知れたことです。加えて、何を大事にしているのか、それぞれの言語を使っている読者で異なるものがあるように感じ、その違いは個人的にも面白いものでした。

日本語記事の場合

テレビや雑誌・広報誌などの制作の方々がネタ探しや素材探しでよく来ているのはわかっていました。検索上位に記事があるとそこから流入し、記事の内容からその場所や食べ物などに興味を持ち、取り上げてもらっている感じもあります。記事の場所や食べ物が撮影に取り上げられ、道外の観光客が北海道に足を運び、北海道情報の需要が増すという好ループが理想。私にはそれがpvとして跳ね返り、収益を得る。その輪が増えて、結果につながっていればよかったのですがね。そうはなりませんでしたが、たまにビッグループがやってくることがありました。テレビなどで取り上げられると、有名な番組ほど影響が大きく、視聴者が検索で調べ始めます。すると、Google Analyticsのリアルタイムがうなるんです。確変にはいったみたいに、pvに応じて収益も発生するので、そういう時は興奮しますね。

twitterで記事がどういう風に使われているか、被リンクでどういう記事でシェアされているか、時々調べることがありました。個人目線の記事の時は、誤報や非難といったあげつらうようなものも見受けられ、こういう書き方は良くも悪くも感情を刺激するとわかり、書き方を変えることに。すると、それらは目につかなくなり、他人との共有思い出などを語る場面で登場し、情報を共有するための基礎情報という認識があるのを実感しました。wikipediaとまではいかないまでも、インフラ的な感じです。こっちとしてはあんまり良くないんですが、対象を説明する時に、FBやGoole Mapの口コミにコピペで使われているんですから。

これらのことから、自然・食べ物・温泉・観光地など北海道の観光に関したある程度の深さのある個別情報が必要とされていることがわかります。有名どころは大手や公的機関が抑えているので、詳しいかどうかはともかく、情報が提供されているのですが、それ以外はとても少なくなります。その際、wikipediaが有用ですが、観光情報を提供するという点ではちょっと違うようです。写真や動画の力なのか、想像の容易さがwikiに張り合えたのかもしれません。その情報がないために、魅力あるものでも逆に知られていない広まっていないというケースもあると思います。私がブログを書いていた数年の間にも、北海道のいくつかの知られていない観光地がメジャーになったり、露出してきたりするのを目の当たりにしてきました。ネット上で受け皿になる情報があるとないとでは、大違いなんでしょう。

北海道に限らず、縦軸と横軸で串刺しにして、情報を網羅することで、総合的に魅力を伝えるコンテンツはできるでしょうし、青田刈りしたコンテンツを育てることもできるかもしれません。実際にやって成功している方もいることでしょう。始めた当初は先行者利益を得られるだろうと考えていましたが、私はルーザーになりました。マネタイズは本当に難しいです。

あと、面白いのが、影響力のある記事になると、そこで使われた呼称・名称が一般化する可能性があるんです。ジェットコースターの路やシャコタンブルーなども誰かが一番はじめにそう呼んで一般化したハズなので、自分の考えた呼称がGoogle Mapに表示されている可能性もあるでしょう。私もいくつか自分の考えた呼称を使ってきたので、どこかで使われていると嬉しいな。

英語記事の場合

前述にもありますが、英語記事は日本語記事よりも成功する可能性が高い気がします。まず、ライバルが少ないこと、さらに、ライバルは日本語なみに詳細な記事を持ってないケースが多いです。そして、対象の方は特定の国にかたよっている訳でもなく、潜在的に興味を持っている人が多い印象。問い合わせてくる方も英語の方がほとんどで、その内容から気付かされることもあり、真面目さを感じます。インフルエンサーの方々が北海道の記事を書いて、参考として私のブログにリンクを貼るのも、日本語記事に比べて多いのが印象的でした。

ただ、日本語に比べてpv数はそれほどではありません。ここは課題でしたが、アドセンスの割合は日本語に比べて良いように感じていました。可能性を考えて、英語の記事だけを独立させようかとも考えたのですが、その作業だけでも大変なので、諦めました。英語記事は日本語なみに詳しく書かれている記事観光需要の喚起に影響してもおかしくないなと思っています。

繁体字記事の場合

繁体字は台湾と香港の方々をターゲットに書いていました。それは個人観光客が多いからです。簡体字を使う方々はツアー客の印象が強く、あんまり個別の記事を参考にする機会もなさそうに感じたというのもあります。三言語の中で、一番読まれていなかったのは繁体字で、ひょっとしたら、簡体字の方が利用者が多かったのかもしれないと今更ながら思います。翻訳などに苦労した割には、成果はほとんどなかったかもしれません。あと、面白いのが、台湾の方々はあまりアドセンスを踏むことはないんですが、香港の方々はたまに踏むんですよね。台湾だとアドブロックしている人が多いのかな。

最後に

記事を書くために、北海道中を走り回り、北海道に住んでいながらも行ったことがなかった場所や食べたことがなかった食べ物、教えてもらって初めて気づく観光地や名物、そういった知らなかった事を知る喜びはこの活動を通して感じました。そして、欲しい時に知ることができる情報の必要性も感じました。有名な観光地や地域の情報は今でもたくさん得ることができますが、調べても出てこない情報が案外多いです。特に地方の情報を集めるのが難しい。従来だと、本・雑誌・冊子などがその役割を果たしていたのでしょうが、本が買われなくなって久しく、情報をweb上で拾うことになれている人も多いことでしょう。その地方の詳しい観光情報がまとめられた冊子など道の駅などで配布されていますが、道外の方々にとって旅に出る前の計画をたてる段階でその情報が必要なハズ。それらはネット上での情報の受け皿として欠かせないと思います。そう考えると、似たような情報を提供していたので、成功していてもおかしくないのに、失敗しているなんて、おかしいですねぇ。裏を返せば、そんな情報は不要であるとも言えますし、結局、どっちでもいいことなのかもしれませんね。細かいことは気にするなと。北海道はでっかいど~。

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